2013-07-04

Arch Linuxの意味と由来

昨日、本の虫: GNU/Linuxベースのディストロの名前の意味と由来を書くために、主要なGNU/Linuxベースのディストリビューションの名前の意味と由来を調べた。しかし、Arch Linuxの意味と由来だけは、どうしても発見できなかった。

答えは意外なところで見つかった。

Archive.org。まさかそこに答えが保存されていようとは。

Arch Linux

[Q] Arch Linuxと名付けたのは何故?

[A] dictionary.comより:

arch (ärch)
形容詞

  1. 主要な、第一の: 第一の敵(their arch foe.)
  2. イタズラ好きな、有害な、わんぱくな: やんちゃな一瞥(an arch glance.)

本で使われているarch-enemy(主要な敵)から、私はarchというのが、「第一の」とか「主要な」といった意味を持つものと考えていた。そういう言葉がまっさきに頭に浮かんだのだ。Arch Linuxの実情を示すものとしては似つかわしくないにせよ、私は誇りに思っている名前だ。さて、二つ目の定義については、合うかもしれないし合わないかもしれない。どのようにコンピューターを使っているかによるだろう(^_^;)

ローリングリリースモデルを採用していて、アップデートするとXが起動しなかったりブートすら不可能になったりするほどシステムが壊れることもあるが、そういう場合でも、ユーザーは淡々と自力で修復できるほどのスキルを持っていることが期待されているディストロとしては、二つ目の定義の方が合うのではないか。

ちなみに、Arch Linuxの不安定性に対して挑発的な言葉を投げかけると、私の知る複数のArch Linuxユーザーは、まるで申し合わせたかのように、「たとえぶっ壊れようとも、bootable USBドライブさえ用意しとけば何の問題もない。すぐ直せる」と答える。Arch Linuxユーザーとはそういう人種なのだろう。それは発生した不具合への対処方法であって、不安定性への根本的解決ではないと私は思うのだが。

ところで、Archive.orgが保存していたのは、2002年当時のarchlinux.orgである。たったの11年前なのに、もう公式サイトではベイポライズされている。それどころではない、公式サイトで、恥ずかしげもなく、Arch Linuxの昔の開発歴史を調べたければarchive.orgを参照せよと書いているのだ。

History of Arch Linux - ArchWiki

これは憂うべきことである。もっと歴史資料の保存にも気をつけるべきだ。前に、pcworld.comの記事、なぜ歴史には海賊が必要なのかを訳したが、ゲーム歴史家が、歴史資料であるゲームとその動作環境の保存は海賊に頼らなければならない現状を嘆いていた。

マリオが誰であるかを知らない15-35才のアメリカ人がいるであろうか?(もしそんな奴を見つけ出してきたとしたら、そいつは1980年から1999年にかけて、地下室に監禁されていたに違いない)

法律に抵抗する保存家達の活動に感謝するべきである。これによって未来の歴史家はマリオが文化に与えた影響をより深く考察することができる。「なぜ古代人はみな、ドット絵のキノコ人間がプリントされたTシャツを着用していたのであろうか」とか、「どのゲームにマリオが登場したのか、それはなぜか」などという疑問も、明らかにすることができるであろう。

任天堂がこの先200年生き延びることは、可能である。しかし、彼らはこのような疑問に全て正しく答えることはできないであろう。企業は顧客に見せられる商業的価値のあるものしか残さないものだ(例えば、スーパーマリオブラザーズ3を繰り返しみせる)。歴史家は、すべてを見せる。ホテルマリオ[訳注:CD-iで公式な許諾を得て発売されたお世辞にも出来がいいとは言えないマリオのゲーム、アメリカ限定]、マリオルーレット[訳注:コナミから発売されたアーケードゲーム、いわゆるメダルゲー、日本限定]、アイアムアティーチャー スーパーマリオのセーター[訳注:ディスクシステムにてこのタイトルで発売されたマリオをつかった編み物の教育ソフト、日本限定]。これらのゲームは、海賊によらなければ、200年を生き延びることはできない。なぜならば、任天堂はこのような低品質のゲームを、やや恥じており、著作権法で封印して、朽ちるに任せているからだ。

1 comment:

Anonymous said...

ところでTwitter API 1.0は終了したはずですがどうやってTwitterを見ているのでしょうか。