2010-10-01

画像による広告は逆効果ではないか

本の虫: pixivreaderがすばらしいを書いていて、ふと閃いたことがある。Web上で、画像による広告は逆効果ではないか、ということだ。

Web上では、実に多くの広告を見る。テキスト、画像、動画、音声。甚だしきはFlash。これらの広告は、あまり見たいとは思わない、むしろ邪魔なものである。

ところで、もしFirefoxかChromeを使っているならば、当然、Adblockを使っているだろう。これは、ドメインとCSSセレクターのマッチによって、広告を消し去ってくれる便利なエクステンションである。元はといえば、Firefoxのエクステンションであったが、Chromeにも移植されている。

しかし、このエクステンションは万能ではない。このエクステンションを使ったとしても、多くのWebサイトは、いまだに広告を見せ続ける。これは畢竟、我々があらゆる広告にマッチして、誤爆を一切しないCSSセレクターを書くことができないからである。ちなみに、あらゆるコンテンツにマッチするAdblockのフィルターなら、以下のように記述できる。

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冗談はさておき、標準のフィルターでブロックできない広告をブロックしたい場合、自分でフィルターを書かなければならない。これを本格的に行うには、CSSセレクターの知識が必要になる。これは、特に難しいということはないが、少なくとも数分の手間がかかる。CSSセレクターの知識がなくても、最近のAdblockには、大抵クリックした場所を公告とみなして隠す機能があるが、大抵、あまりうまくいかないし、おそらくもっと時間がかかるであろう。

Webサイトをどのように描画するかというとこは、完全にUAの自由であり、広告主は当然、UAはこのような便利な機能を有していることを認識すべきである。

しかし、Adblockのユーザーが、ありとあらゆる広告を隠すことはない。そんなことをしていては、時間の無駄だからだ。Adblockユーザーは、極端に目につく広告だけを隠すはずである。どうも、既存の広告は、目立つということだけを考えていて、Adblockの的になるということは、あまり考えていないようである。

そういう時、どのような広告が目につくのか。

まず、Flashを使っている広告は一発で消されるだろう。もっとも私は、Flash自体を、必要な場合にしか有効にしないので、Flashによる広告を見ることはない。そのようなExtensionがあるからだ。

次に、video要素やaudio要素を使った広告もすぐに消されるだろう。現在のところ、これらの要素を使った広告は、あまり見たことがないが、あのIEですら、IE9でサポートするので、すぐに増えてくるだろう。

上記の広告が消されるのは、当然である。清少納言の言葉を借りれば、すさまじきものだからだ。では、画像はどうか。画像も、否応にも目立つ。広告としては、目立つほどいいのかもしれないが、Web広告に取っては、目立つということは、すなわちAdblockで消されるということである。

では、テキストによる広告はどうか。不思議なことに、私はテキストによる広告をブロックするためにフィルターを書いたことは、ただの一度もない。もちろん、有名所の広告は、すでにAdblock標準のフィルターで消えているというのもあるのであろうが、自分からテキスト広告を消したことはない。すると、テキストによる広告は、一番狙われにくいのではないだろうか。

目立が消される広告と、目立たないが消されない広告、どちらがいいかは自明である。

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