2008-07-23

最悪のWebデザイン

悪いデザインのサイトというのはいくつかある。例えばFlash一個で構成されているサイトであるとか、解像度やフォントサイズが、ピクセル数でガチガチに固定されているサイトなどだ。しかしこのたび、予想だにしなかった方法で、今まで見た中で最悪のWebデザインを実現しているサイトを発見した。

Sporeというゲームがある。そのゲームの、日本の公式サイトの、壁紙を配布しているページなのだが。

http://www.japan.ea.com/spore/amusement/gift.html

さて、実際にファンサイトキットか壁紙を落とそうとしてみて欲しい。

落とせただろうか。例えば壁紙を落とす場合のJavaScriptは、次のようになっている。

function confirmLegalNewWindow( url, windowName, width, height) {

var P1 = "素材のダウンロードに関する諸条件\n\nエレクトロニック・アーツ・インクおよびその下請会社、関連会社並びに使用許諾者(以下、一括して「EA」という)は、EA製品に関連して、お客様の個人的で非営利的な用途の目的に限り、下記の条項に従って、ソフトウェア・ツール(以下「本ツール」という)および・または資料(以下「本資料」という)(以下、一括して「本ツール・資料」という)のコピー1部をダウンロードおよび・またはインストールして使用するための譲渡不可能で非独占的な使用権をお客様に付与します。\nEAは、本ツール・資料に関する権利、権限および権益のすべてを所有します。お客様は、本ツール・資料またはEA製品に含まれるかまたはそれらに付けられたEAの商標またはロゴを変更することはできず、また、EAの商標または著作権表示を変更または除去することはできません。お客様が本ツール・資料を使用する権利は、上記で認められた使用権のみに限定され、お客様は、上記以外の点で、本ツール・資料をコピー、表示、配布、実行、出版、変更または使用したり、それらから制作物を作成したりすることはできません。前文を制限することなく、お客様は、本ツールを修正、リバース・エンジニアリング、逆アセンブル、使用許可、譲渡、配布または販売したり、それから制作物を作成したりすることはできず、また、本ツール・資料を使用して営利的または非合法な目的を推進することはできません。前記内容を制限することなく、お客様は、他の製品もしくは事業の販売を促進するために、または、サーバー・エミュレータを運用もしくは販売促進するサイトにおいて、本ツール・資料を使用することはできません。\nお客様は、EA製品ファン・コミュニティーの非営利的な利益のために、お客様の個人的で非営利的なウェブサイトに、本ツール・資料を用いて作成した資料を含めることができます。ただし、これは、EAがかかる製品のためになると判断した場合に限られ、かつ、お客様がかかる行為を行った場合にはまた、かかる資料が置かれたのと同じ、お客様のサイトのウェブページ上に、次のような掲示も行わなければなりません。「本サイトは、エレクトロニック・アーツ株式会社またはその使用許諾者によって承認されておらず、また、それらとは無関係です。商標は、それら各所有者の専有物です。ゲーム・コンテンツおよび資料の著作権は、エレクトロニック・アーツ株式会社およびその使用許諾者が所有します。無断転載禁止。」お客様は、お客様のサイトがエレクトロニック・アーツ株式会社または当社の使用許諾者によって承認もしくは認可されるか、または、それらと関係がある旨の表明を行わず、また、お客様のサイトのその他のコンテンツがEAまたは当社の使用許諾者によって承認もしくは認可されるか、または、それらと関係がある旨の表明を行わないものとします。\n本ツール・資料は、明示的または黙示的ないかなる種類の保証もなく、「現状のまま」提供されます。EAは、特に、特定目的への適合性、商品性および権利侵害の不在に関する保証を致しません。\nお客様が本ツール・資料を用いてなすことを選んだ一切の使用は、全面的にお客様の責任において、お客様によって引き受けられます。EAは、本ツール・資料がお客様のコンピュータ・システム、ネットワーク、ソフトウェアまたはその他の技術に損害を生じさせない旨の保証は行いません。\nEAは、本ツール・資料に対してサポートを行いません。本ツール・資料についてEAの顧客サポート窓口に電話したり、Eメールを送付したりしないで下さい。なぜなら、EAは、これらの問い合わせに答えることができないからです。\nEAがかかる損害の可能性について警告を受けていた場合であっても、EAは、本使用許諾から生じるかまたはそれに関連する直接的、間接的、付随的、特別、懲罰的またはその他いかなる損害についてであろうと、一切、それらの損害について責任を負わないものとします。\nEAは、何人に対しても義務を負うことなく、いつでも、本ツール・資料の可用性を中断するか、または本ツール・資料を変更する権利を留保します。\nEAの要請により、お客様は、お客様による本使用許諾の違反および・またはお客様による本ツール・資料の使用または誤用から生じるすべての債務、請求額および費用からEAを防御して免責することに同意します。かかる債務、請求額および費用には、弁護士料金も含まれます。\nEAは、米国および・またはカナダおよび・または欧州連合に位置するEAのサイトにおいて、本ツール・資料を利用に供することができます。お客様は、お客様自身の場所においてお客様の本ツール・資料の使用に適用されるすべての連邦、州および現地の法律を了解して遵守することに単独で責任を負います。本ツール・資料をダウンロードすることによって、お客様は、米国および・またはカナダおよび・または欧州連合またはその加盟国が商品の通商を禁じている国に自身が位置しておらず、また、かかる禁輸人物または場所に本ツール・資料を輸出しようとしていないことを保証します。\nEAは、その単独の裁量により、いずれの理由によろうと、または理由がなくても、いつでも、本使用許諾を取り消すかまたは解除することができます。解除され次第、お客様は、すべての本ツール・資料を破棄するかまたはEAに返却しなければなりません。本使用許諾は、米国著作権およびカリフォルニア州法に(法律の抵触にかかわらず)支配され、本ツール・資料に関するEAとお客様との間の完全なる合意となります。\n上記の条項に同意する場合には、「OK」を、中断する場合には、「キャンセル」をクリックして下さい。キャンセルした場合には、本ツール・資料を使用することはできません。";

if (confirm(P1)) {
window.open(url, windowName, "width="+width+", height="+height);
}
}

誰だこんなアホなJavaScript書きやがった奴は。このスクリプトの実行の結果表示される、confirmダイアログのサイズだが、Windows環境で、Operaは507x1512、Firefoxは607x1231、IE7は、デスクトップの解像度が1920x1200の場合は1208x681で、1200x1920の場合は497x1419になる。ただし、IE7の場合は、すべてのテキストを表示しないので、正しく動作しているとは言いがたい。

つまり、WUXGA(1920x1200)のディスプレイを持ってしても、この確認ダイアログはまともに機能しない。WUXGAの回転させることができるディスプレイを持っている者か、WQXGA(2560x1600)の、はっきり言ってまだ一般的ではない高価な業務用ディスプレイを持っている奇特な者しか、確認ダイアログを動作させることは出来ないわけだ。Safariでは確認していないから、ひょっとしたらSafariはまた違った挙動をするかもしれない。しかしまあ、仮にSafariでは問題がなかったとしても、IE、Opera、Firefoxで機能しないのだから、ネットユーザーの実に95%の環境では、動かないということになる。Mac版Firefoxを使っている者はもっと悲惨で、確認ダイアログの上部に閉じるボタンが表示されないために、ブラウザが操作不能になってしまうらしい。

さて、悪いのは誰だろう。水平方向にサイズが小さい確認ダイアログを出す各ブラウザだろうか。あるいは、糞長い文字列をつかうSpore公式サイトだろうか。

2 comments:

Anonymous said...

Sporeのゲームデザインを理解するために、とりあえずJavascriptコネコネしてみました、みたいなネタにしか見えません。

Anonymous said...

こんなに長い文章が書かれてたんですね。。。