2007-02-13

Vistaのカーネルについて

Inside the Windows Vista Kernel: Part 1  Vistaのカーネルで何が変わったか。  まず、スケジューラだが、割り込みが起こることで、スレッドに対するCPUサイクルの割り当てが不公平になる問題を、解決している。また、動画や音楽など、クリティカルなアプリケーションのために、優先度を変更するテンプレートのようなものを用意しているらしい。この設定項目に、GPUに対する優先度もあるが、Vistaでは、実装されていないようだ。GPUに対するマルチタスクは、まだ成熟していないので、実装しようにもできないのだろう。  VistaのNTFSでは、ファイルベースのシンボリックリンクがはれるようになった。  I/Oについては、なかなか面白い。I/O完了ポートの最適化や、I/Oに対する優先度などがあるが、最も分かりやすいのは、同期I/Oをキャンセルできるようになったことだ。XPで、エクスプローラから、ネットワーク上の存在しないホストのファイルにアクセスしようとすると、ウインドウの応答がなくなる。これは、同期I/Oがキャンセルできないためだ。エクスプローラは、タイムアウトまで待つしかない。それがキャンセルできるようになり、エクスプローラは、ユーザの終了動作に対して、I/O操作を途中でやめることができる。  まあ、同期IOのキャンセルが、一番、直感的に分かりやすくて、便利そうだ。

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