2007-02-06

Vistaは腐ってやがる。早すぎたんだ

Vistaがどのようなものかを体験するために、ソフマップへ行ってきた。とりあえず、メーカ製のPCが売られているところへ行く。そこには、確かにWindows Vistaがあった。擦りガラスのようなウインドウが有効になっているので、まさにAeroが動いていると言える。

さて、店頭での展示品を少し触ったが、売り文句のひとつ、3Dフリップの仕方が分からなかったので、店員を呼び止めてみた。問う、「Vistaの3Dフリップ機能、これ如何」と。店員答えて曰く、「ウインドウズキー+Eなり。DirectXを使うウインドウ及び、複数の動画再生ある場合にても、Vistaこれを悉く表示す。あるいは、タスクバーから操作すれば、キーを押し続けなくてもこれ機能す」と。

なるほど、本来排他的にGPUを使うはずだったDirectXでの描画が、複数のプロセスで問題なく使われているのは、気分がいい。DX10では、ドライバが停止したとか、デバイスが物理的に外されたなどという場合以外では、デバイスはロストしない。これはとても楽だ。

さて、さようなら善良なる我、そしてこんにちは、悪霊なる我。いざVistaに試練を与えんとす。

まず、ウインドウズキー+Eを数秒間押し続けてみることにした。50個ほどのエクスプローラが開き、操作しがたいほど、Windowsの反応が遅くなった。これはおかしい。メーカ製とはいえ、このPCのCPUはC3Dである。私のAthlonXPですら、50個程度のエクスプローラを一度に開いた程度では、特になんともないのに、どういうことだろう。エクスプローラを消すと、元に戻ったが、何かがおかしい。3Dフリップが機能していない。不思議に思っていると、あの特徴的な擦りガラスのウインドウでなく、不透明なウインドウになっている。これはどうしたことか。

どうやら、ウインドウを開きすぎると、VRAMが足りないため、Aeroが自動的に無効になるらしい。後で考えてみると、これは当然だ。3Dフリップなどの機能を提供するためには、個々のウインドウをすべて描画させておいて、最終的なデスクトップにまとめて描画せねばならない。ひとつのウインドウにつき、そのサイズのテクスチャ、つまりはVRAMが必要になるはずだ。1024x768のウインドウひとつにつき、3MBのVRAMを消費する。開いたエクスプローラは、その程度のウインドウサイズであった。それが50個ということは、150MBである。そのPCに積まれているGPUは、マザーボード内蔵のATIのもので、VRAMは、システムメモリから、200MB割り当てであった。そもそも足りなさ過ぎるのだ。Vistaでは、VRAMとシステムメモリの間でスワップがあるが、いずれにせよ、足りないものは足りない。また、貧弱なVAIOなどでためすと、ユーザが操作不可能になってしまった。単にウインドウズキー+Eを数秒間押し続けただけである。

GEEKでない者がVistaを購入したとしよう。彼等が購入するのは、決まってメーカ製のPCである。使い方がわからず、キーボードを適当に叩く。そのとき、Windowsキー+Eを数秒押し続けるだけで、もうPCが使えなくなる。「なんだ。ボタンを適当に押し続けただけで、パソコンがバグったぞ。だからパソコンは難しくて嫌いなんだ。f*** M$」と悪態をつくこと必定である。

さて、これはどちらが悪いのか。あまりにも公スペックを要求するMS Vistaか。あるいは、ぼったくりの低スペックなメーカ製PCか。私は、メーカにも多少責任があると考える。とにかくGPUを軽視しすぎている。C2D、メモリ512MB、IntelのGPU、これだけで18万はする。メモリが1GBになると、20万を超える。ぼったくりにもほどがある。これらのメーカに、Vista Home Basic以外を載せる選択肢はない。

2 comments:

Anonymous said...

(誤)足りなさ過ぎる → (正)足りな過ぎる

「さ入れ言葉」「さ入れ表現」などでググるべし。

Anonymous said...

(誤)足りなさ過ぎる → (正)足りな過ぎる

「さ入れ言葉」「さ入れ表現」などでググるべし。