2012-09-24

Mark Shuttleworth: Dashにおけるアマゾン検索について

Mark Shuttleworth » Blog Archive » Amazon search results in the Dash

Ubuntu 12.10では、Dash(画面左上にあるアイコンをクリック、あるいはSuperキーを押せば現れる検索画面)に、アマゾン検索レンズ(レンズとはDash内で個々の検索を提供するソフトウェアの名称)を追加する。

起業家にして宇宙飛行士にしてUbuntuの開発と商用利用を行うCanonicalへの出資者であるMark Shuttleworthが、Dashにアマゾン検索レンズをいれることについて書いている。

アマゾン検索をDashに組み込むことは当然だ。何故ならば、DashのHomeレンズは、あらゆる場所からあらゆるものを発見できるべきだからだ。これからも、Dashはますます賢くなっていくだろう。いずれ、何を聞いても正しく動くようになる。

DashのHomeレンズは、「アレ取ってくれ」ということを実現する。Superキーを押して、何が欲しいのか言えば、その意味するところを解釈して、ソレを与える。もちろん、その検索の幅を狭めることはできる。たとえば、Super-Aを押せばアプリケーションだけを検索できる。しかし、単にクエリーをDashに投げつけた場合、Dashはあらゆる場所から結果を探しだせるほど賢くならねばならない。

12.10では、オンラインとローカル両方を検索する第一歩を踏み出した。Homeレンズはアプリとか音楽などのローカルを表示するのは従来のままに、Amazonの検索結果も表示するようになるのだ。注意されたいがこれは広告ではなく、利用者の検索結果である。我々はいかなる製品やサービスも特別に宣伝したりはしないし、バナーとかスパイウェアのたぐいではない。これは検索結果であって、それがHomeレンズを通して見えるだけだ。なぜならば、検索範囲を狭めていないからだ。

誤解をとくためのQ&A

なぜUbuntuに広告を入れているのか。

Ubuntuに広告は入れていない。DashのHomeレンズにオンライン検索を組み込んでいるだけだ。これにより、Superを押して好きなことを入力すれば動く。やがて、検索範囲がどんどん追加されていけば、正しい答えを返すことができるだろう。

これは広告ではない。なぜならば、設置型ではないからだ。検索に対する、アマゾンの検索結果そのままである。Dashはあらゆるデータに対するスーパー検索となるのだ。現時点では、まだそれほど動的に検索を選択できず、単にローカルとアマゾンを検索しているに過ぎないが、やがて賢くなるだろう。

Amazonの検索なんてしたくない。

Super-Aを使え。Unityに何を検索したいかを性格に伝えられる。将来的には、HOMEレンズからも設定できるようになるだろう。今のDashのレンズバーより簡単になるはずだ。

Homeレンズで検索できるものを制御したい。

私もだ。いつも通り、設計とパッチは歓迎するよ。14.04 LTSなら諸問題は解決済みじゃないかな。それまでは12.04 LTSで待ってるといいよ。俺らはすべてが完璧になるまで待ってられないんでね。というのも、何が完璧なのかを知るためには、人々に、本物の人間に、使ってもらわないといけないんでね。

Ubuntuを変更するなんて信じられん。従来の方法の方が良かった。

また半年たったようだね :-)

また金儲け主義かよ。

我々がまずアマゾンを選んだ理由は、多くの[訳注:Ubuntuの]利用者がアマゾンの利用者でもあるからだ。Amazonの利用が快適になるからね。私も今朝、superを押して"queen marking cage"と入力したよ。養蜂の女王蜂でウォーリーを探せをやるのは難しいね。[訳注:Mark Shuttleworthは最近養蜂に手を出した] Ubuntuは私がAmazonをそのように使うということを反映しているのだよ。Amazonはユーザーへの接触が増え、しかも時間効率がよくホットキーでアクセスできる利点を得られる。

だが、Unityで検索できるのこれだけじゃない。多くはUbuntuにはびた一文支払わない。しかし、我々は聞けば答える仕組みを作るために組み込むつもりだ。私はこれにより、デスクトップがよりよくなると思っている。

なぜアマゾンに俺が何を検索しているのか教えるんだ。

我々は、アマゾンに、君が、何を検索したのか教えてはいない。匿名性は我々がクエリーを中継することにより保たれる。[訳注:おそらくCanonicalがプロクシーとなるのだろう] 我々を信頼しないって? オッホン、我々はrootなのだよ。君は自分のデータにについて、我々をすでに信頼しているのだ。君は、我々がアップデートでシステムをぶっ壊さないことを信頼しているのだ。君はDebianを信頼しているし、多くのオープンソースコミュニティを信頼している。最も重要なことに、君は人間として我々は信頼してるだろう。その、まあ。

要するに、釣り師に餌を与えるなということだ。我々はHOMEレンズをよりよい検索にする感想とか、検索結果を向上するとか、制御の提供に興味があるのだ。

これが一番重要な質問だろう。

CanonicalとUbuntu Communityはこのようなサービスに責任を持てるのか。

まあなんだね、自動的にアップデートされて世界に接続された日々の生活に貢献するモダンなプラットフォームにしたいのならば、これぐらいはできなければならない。できなければ革新はない。そこで、我々はプライバシーポリシーについて議論し、適切な暗号化をし、適切な設定をし、これを世界級にするのだ。

デフォルトでローカルとオンラインを両方検索するというのは、プライバシー上極めて深刻な問題である。そのような機会をみすみす作り出す必要はない。「パッチは歓迎するよ」というのは、うるさい人間を黙らせる常套句だが、この場合、そもそも存在すべきではない機能なのだ。ローカルはローカルで、オンラインはオンラインで、明示的に別の検索が提供されているべきだ。

そういうわけで、12.10では以下のコマンドを実行するのを推奨する。

sudo apt-get remove unity-lens-video unity-scope-video-remote unity-lens-shopping unity-lens-music unity-lens-photos unity-lens-radios

これにより、レンズはHOMEレンズとアプリケーションレンズとファイルレンズだけになる。

1 comment:

Anonymous said...

Super-Aを使えばいいだけじゃないか・・・